技術情報

従来の残響室とソノーラの鋼製残響室の違い

2025/05/07

従来の残響室の特徴

従来型の残響室は、コンクリートやブロック造りの壁・床・天井で構成されることが多く、内部は音をできるだけ反射させるために硬く滑らかな表面で仕上げられています。主な特徴は以下のとおりです。

重量構造質量則による遮音性能を確保するため、非常に重い(例:壁厚300mm以上のコンクリート)
高い反射率吸音材をほとんど使わず、音を長く室内に残す設計
工期・コスト施工に時間がかかり、またコストが高い
恒久構造設置後に移設ができない

こういった伝統的手法は、たとえばISO 3741(精密残響室法による音響パワー測定)に準じた試験室で一般的でした。

ソノーラの鋼製残響室の特徴

ソノーラが開発した鋼製残響室は、従来型とは大きく異なる革新的な設計です。以下のような特徴があります。

軽量化・モジュール構造強度の高い**鉄板パネル(鋼製パネル)**を使用し、耐久性を確保しながら全体を大幅に軽量化。パネルの連結方式により、短期間施工・分解移設が可能です。
高遮音性能独自の制振構造(例:パネル内部に制振層や補強を持たせる)により、質量則だけでなく制振によって遮音性能を向上させています。
内部の音響特性最適化壁面には反射特性が高い専用パネル仕上げを施し、試験用途に必要な十分な残響時間を確保しています。必要に応じ、内部にリブ形状や拡散体を取り入れて鋼板の振動による自己ノイズを防止するとともに、音場拡散性を向上することも可能です。
ISO適合設計 ISO 3741やISO 354(残響室法による吸音率測定)などの規格に適合した設計を行います。

具体的な違いまとめ

項目従来型残響室ソノーラ鋼製残響室
材質コンクリート・ブロック鋼板+制振構造
重量非常に重い(数十トン~)軽量(従来の1/3~1/5)
施工長期工事短期間施工、移設可能
遮音性能質量則依存質量+制振設計
音場特性高反射・残響音豊富高反射、音場均一設計
コスト高い(建設型)効率的(パネル型)
フレキシビリティなし(固定設置)あり(分解移設可能)

ソノーラの鋼製残響室が選ばれる理由

  • 導入から試験開始まで短期間で完了
  • 将来の移設やレイアウト変更にも柔軟対応
  • ISO規格に適合しやすい高性能な音場設計
  • 建物の構造負担を軽減できるため、設置条件の自由度が高い

これにより、近年では自動車、家電、建材業界などで音響試験環境の標準モデルとして注目されています

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