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無響室の防振構造について
2021/07/25
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無響室の防振・浮き床構造の必要性と注意点
無響室の設置場所の周辺で、機械の振動や車が通過した時等の振動が無響室の中に伝わり、暗騒音に大きく影響することがあります。これらの振動は固体伝搬音です。固体伝搬音は空気伝搬音より速度が速く、エネルギーも強いです。それを防ぐには、無響室の床を縁切りや除振(防振)する必要があります。
無響室の床を縁切りするには、無響室設置面にピットを設け、断熱材や除振体を経てベースとなるコンクリートを施工します。これを一般的に浮き床構造と呼びます。
もしくは、既存の床をカット、縁切り、無響室と床の設置面に防振(除振)ゴムを敷くことで対応することもあります。
ただ、これらの工法にはいくつか問題点があります。
まず、前述の浮き床構造や防振ゴムによる対応は、現時点では完璧ではありません。なぜなら、対象となる振動の周波数帯は変化するからです。防振ゴムは、正しい使い方をすれば、特定の周波数帯域の振動を別の周波数帯にピークシフトさせることが出来ます。その性能は、掛かる荷重や硬度、支点の数、材質によります。つまり、対象となる周波数帯が変化してしまう場合、別の防振ゴムに置き換える必要があります。例えば、無響室設置当初には予定のなかったポンプを新たに設置した、近くに道路が出来た等の事例です。
そして、防振ゴムの性能は恒久的ではありません。ゴムは経年劣化します。また、海外では、無響室の設置面に空気バネを使用することが多いようですが、空気バネは経年により性能が悪化する場合があります。
当社では、これらの問題に対し、極力影響のない方法を採用しています。
もし無響室の床に関してご不明がありましたらいつでもお問合せください。
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