技術情報

3次元的遮音設計

2023/09/05

防音室や無響室の遮音設計を行うにあたっては、2次元的設計を行うことが一般的ではないでしょうか?
ある遮音材の遮音性能データを元に、または質量則を元になどです。

遮音設計とは、基本的に遮音材などの組み合わせにより設計をしますが、基準となる遮音材のデータや計算式は2次元的な理論で成り立っていることが多いです。
例えば、遮音材データは、残響室と無響室間に設置し測定しますし、質量則は平米あたりの計算です。

ですが、リアルの防音室や無響室は3次元です。2次元の考え方を直接3次元の空間に落とし込んで考えてはなりません。
遮音材の遮音データと、室としてのデータが異なるのはこの理由もあります。

例えば、ステンレス1枚の遮音量データが20dB@500Hzとして、このステンレス板1層で室を作るとします。ですが、板1枚では構造体として成立しませんので、曲げ加工をしたりフレームにジョイントさせたりします。そうなると、板一枚の部分とそうではない箇所が発生します。隙間(目地)もあります。様々な付帯要因により当然板一枚遮音性はプラスにもマイナスにも変化してしまいます。

  • 板を曲げてパネル形状にしたら、パネルとしての遮音データが必要
  • 板にフレームを接続したら、フレームと板の組み合わせによる遮音データが必要
  • 板をドア形状にしたら、ドアとしての遮音データが必要
  • これらを組み合わせて室としたら、室としての遮音データが必要

さらに「質量則は遮音量の計算根拠にならない」にも記載していますが、遮音材の施工面積が広くなればなるほど、遮音材のデータは現実と離れていきます。

ソノーラは、防音室や無響室の遮音性能は、「一部を切り取った部材のデータ」ではなく「室としてのデータ」を表記しています。それは、二次元的データは意味を成さないからです。

また、遮音設計を3次元的に行うことで、2次元では考えられなかった多角的な設計方法が可能です。
遮音板を曲げ加工し、遮音パネルを作る。ボルトで組み立てる。どのように剛性を高め、どのように組み合わせるのか、パネルの隙間はどのように処理をするのか、ブリッジ部分はどのように処理をするのか、振動の伝搬経路は・・そのような視点が遮音設計を行うためには必要です。

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