技術情報
無響室に関わる業界
2022/03/30
- 無響室・防音室のソノーラ
- 技術情報
- 無響室に関わる業界
無響室は何十年も前に考案された設備です。いつ考案されたかは筆者には正式にはわかりませんが、当社は2003年に設立されましたので、現在までの「20年弱」期間の無響室業界についてお話したいと思います。
1. 建築工法の無響室から組立式無響室へ
2003年当初は、現在主流となっている「組立式無響室」という考え方はほとんどありませんでした。無響室は建築物であり、建築会社がほぼ決まった構造で施工するというのが一般的で、コンクリート500ミリ厚の内側に600ミリ厚の吸音クサビを施工する。または、建屋内側に吊天井方式の軽量鉄骨と石膏ボード複層による部屋を作るという設計です。この工法は未だに多くの現場で目にしますが、移設ができない、高額である等の問題から組立式無響室がニーズにマッチしていったと言えます。
2. 無響室メーカーの淘汰
2003年以降、インターネットの普及もあり、企業規模の大小関わらず無響室を手がけ販売するメーカーは多く存在していました。しかし、現在までに本格的な無響室メーカーは非常に少なくなっており、複数社競合となるケースも少しずつ減少していきました。このことから、無響室メーカーの多くが淘汰されたと言っても過言ではありません。その理由は、単純に技術力、価格によることと思います。また、無響室の業界はニッチであり、多くのメーカーが無響室に特化し技術開発を行うということに二の足を踏んでいたのでしょう。
3. 無響室に関わる規格改定
無響室に関わる規格もこの20年弱で大きく変わりました。(ISO3745など)これは、音響計測技術の向上による必然のことです。規格については、「ISO3745:2012を基準とした無響室設計法に対する現実と理想」に記載していますので御参照ください。
4. 海外の無響室事情
本格的な無響室は、日本、欧州にニーズがあります。または、日本、欧州企業の海外拠点です。ですが、それ以外の地域ではまだまだ本格的な無響室は認知されていませんし、各ローカルでオリジナルの規格を採用したりしています。(例えば、中国であればGB)まだまだ、発展途上の業界です。
5. 新規参入メーカー
新規参入メーカーは聞いたことがありません。無響室の業界は、非常に参入障壁が高いことが理由と考えられます。無響室はただ作れば良いというわけではなく、ニーズに合わせた提案、つまり経験と実績が必要です。ですから、仮に真似をして盗んで無響室を作ったとしても意味がありません。お客様に販売することすら出来ないでしょう。また、自力で開発する能力がなければ、真似をしても技術発展についていけません。
6. 無響室の未来
当社は決して現状に満足せず、常に先を見ています。無響室の技術開発は常時行っており、業界をリードしていきたいと考えています。
SHOW ROOMソノーラ・ショールームのご案内
無響室・防音室メーカーであるソノーラテクノロジーでは、東京、静岡、愛知、兵庫を拠点に、全国対応が可能です。音響測定・調査・診断~設計製造・施工・保証迄の自社一貫体制です。また御殿場市の「富士山テクニカルセンター」には無響室・防音室のショールームがあります。実際に測定器を使用した状態で、当社製品の高い性能を確認いただきながら、独特の無響空間を体感することができます。またショールームの他に、当社紹介の映像、工場の見学も合わせて実施しております。国内にて無響室を無料開放している機関はほとんどありません。製品の購入を検討されている方、当社へ興味をお持ちの方、 一般の方、メディアの方など業務外での御利用も可能です。是非お越し下さい。
※現在、一時的に一般個人の方の見学予約を中止させて頂いております。御了承の程お願い致します。
〒412-0046 静岡県御殿場市保土沢1157-332 東名高速道路 御殿場ICより約15分
TEL 03-6805-8988 / eFAX 03-6740-7875(全支店共通)
CONTACTお問い合わせ・パンフレット請求
ソノーラテクノロジーの商品に関するお問い合わせやご相談は お問い合わせボタンよりお気軽にご連絡ください。 資料を郵送でご希望の方はパンフレット請求ボタンよりご連絡ください。