技術情報
グラスウール吸音板の表面材について
2021/06/22
- 無響室・防音室のソノーラ
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ガラスクロス
産業用防音設備の業界では、グラスウール等の繊維系材料を吸音材として使用することが多いです。例えば、防音室はガラス繊維を板状にしたグラスウールボード等を壁や天井に施工したりします。ですが、それではいわゆる素地がむき出しの状態になりますので、繊維飛散等が起こってしまいます。ガラス繊維は極細繊維のため飛散すると、人の皮膚に刺さってしまったり、目や呼吸器官に侵入してしまいます。これは、人体に影響がないとは言い切れません。そのため、ボード上の吸音板に生地を貼って仕上げることが多いです。
一般的には、グラスウールボードにはガラスクロスという生地を貼ります。なぜなら、その組み合わせが国交省認定の不燃材であるからです。ただ、ガラスクロスも同様にガラス繊維で出来ていますので、前述の問題の解決にはなりません。
不燃材の取得には、厳しい燃焼試験をクリアする必要がありますので、その基準をクリアした商品は多くはありません。そのため、見栄えの良い内装材としての扱い、カラーバリエーションなどデザイン面等にもかなりの制限が出てしまいます。
表面材を貼ることによる吸音特性の変化
グラスウール吸音板はとても吸音性能が高いですが、ガラスクロスを表面材として貼ることにより、吸音の特性は変わり、最も吸音率が高い周波数帯が別の帯域にシフトする傾向にあります。これは、ガラスクロスの目付量や塗布をする接着剤の量などによっても変化します。例えば、グラスウール吸音板の最も高い吸音率が2000Hz→ガラスクロスを貼ることにより、1000Hzになった等です。
余談:この特性を利用し、低周波域の吸音率を上げ、落ち込んだ高周波のデータを提示しないという吸音材を販売している会社もあります。そのデータを見ると、ユーザー側からは発明レベルの吸音材のように見えてしまいます。
当社の提案(BFB)
グラスウール+ガラスクロスの組み合わせについて、
- 1. 不燃材ではあるが繊維飛散等の問題がある
- 2. ガラスクロスを貼ることにより特定周波数が落ち込む
という問題を挙げます。
この問題を解決するために、当社では、BFBという吸音板を開発、製品化しています。BFBは繊維飛散のしない生地を高密度グラスウール板に貼っています。また、吸音特性も優れており、見栄えもよく吸音特性の高い高級内装材としての用途にも使用することが出来ます。BFBについて御興味のある方は、資料や情報提供をさせて頂きますので、各営業所へお問い合わせ下さい。
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無響室・防音室メーカーであるソノーラテクノロジーでは、東京、静岡、愛知、兵庫を拠点に、全国対応が可能です。音響測定・調査・診断~設計製造・施工・保証迄の自社一貫体制です。また御殿場市の「富士山テクニカルセンター」には無響室・防音室のショールームがあります。実際に測定器を使用した状態で、当社製品の高い性能を確認いただきながら、独特の無響空間を体感することができます。またショールームの他に、当社紹介の映像、工場の見学も合わせて実施しております。国内にて無響室を無料開放している機関はほとんどありません。製品の購入を検討されている方、当社へ興味をお持ちの方、 一般の方、メディアの方など業務外での御利用も可能です。是非お越し下さい。
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