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無響室基準であるISO3745:2017と中国のGB50800-2012 ≪消声室与半消声室技术规范≫の違い

2021/06/30

無響室の音響性能を調べるには、精密法の国際基準ISO3745に従い、測定することが多いと思われます。

そしてそれぞれの国は各自の状況に合わせてISOを参考に独自の基準を作っています。日本ならJIS、中国ならGBです。

弊社は無響室メーカーなので、中国の無響室基準であるGB50800とISO3745はどのように違うのか、全体的に比べてみたいと思います。

まずは・・

GB50800製作に携わる民間企業がいる

日本のJISを製作する委員会の会員は分野の学者・専門家か、国家機関の者か財団法人の者かはほとんどです。そしてISOの製作は各国の国家レベル規格協会が参加して共同作成です。

不思議なことに、GB50800の参加機関の中で、国家機関だけでなく、5社以上の無響室関連民間企業も参加しています。どのような役割をしているのかわかりませんが、少なからず利害関係が生まれてしまいます。自社が有利なようにルールを作っている恐れがあると考えられます。

GB50800よりISO3745を基準にする企業とユーザーが多い

民間企業が参加しているせいか、弊社が深圳無響室メーカーのX社の社長と複数回面談をしました。X社の社長は、深圳周辺の無響室メーカーが製品を納入する際に、参考にしているのがほとんどISO3745の方で、GB50800を無視するケースが多く、またユーザーがISOに満たす製品を指定してくることも多いということでした。

規定は初歩的である

GB50800に記載されている内容は、一部を抜粋すると、二重ドアなら内側に吸音構造が必要である。グレーチングは網構造である。高速道路の近くならうるさいから300m以上離す必要がある。というようなほぼ当たり前の規定で構成されています。

無響室の作り方を細かく規定している

吸音楔底のベース部分のサイズは400×400が推奨である。電気製品を測定する無響室は長方形が良い。純音測定なら正方形が良い。というような記載も数多くあります。

そして吸音クサビは波長のλ/4の長さという記載があります。ここが最もISO3745と違うところです。現在、吸音クサビは全世界で無響室メーカーが薄型化のものを開発しています。波長のλ/4というのはもう古いのです。だから、ISO3745も改訂されました。この流れからは、GB50800は取り残されています。ただ、これは止むを得ない側面もあります。なぜなら、中国の無響室メーカーは吸音クサビの開発に全く力を入れていないからです。

その他GB50800ならではの規定もあります。難燃性製品はOKとか、性能が足りなかったら無響室の近くに防音壁を設置しましょうとか、規定というよりはアドバイスのように思えます。ここは各国の建築業法の違い等を加味していると思われます。

このことが及ぼす影響

GB50800は、ISO3745を中国で独自の内容に編纂しています。そのため、無響室メーカーがGB50800を基準とした設計法に倣うと日本で例えると40年以上前の無響室設計法となります。その結果、いわゆる大は小を兼ねるという無響室が誕生します。これは現代の無響室とは全く比較にならない無響室の仕様となり、国際メーカーとは仕様差異が発生してしまい比較になりません。

この違いにより、大きな被害が発生します。それは、特にお客様でありユーザーです。無響室について知識のないユーザーには、当然「指標」が必要になります。当然、指標に従うことが無響室導入のための基準であり、指標は正しい知識となります。ですが、指標がこれではユーザー側の認識が低いものとなってしまいます。他方、我々のような本格的な無響室を作るメーカーにとっても弊害となります。

以上、GB50800とISO3745の違いについて記載しましたが、我々無響室の専門家としてはこの状況を変えていきたいと思っています。当社の今後の活動や取り組みについて、また、さらにこのテーマについて、カテゴリーごとに細かく比較、深堀りをしていきたいと考えています。

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