技術情報
ソノーラ製品は究極のサステナブル
2026/06/09


- 無響室・防音室のソノーラ
- 技術情報
- ソノーラ製品は究極のサステナブル
移設・改造・再利用を前提にした、長く使い続けられる音響空間づくり
近年、製造業ではサステナビリティへの対応が重要なテーマになっています。
CO₂排出量、廃棄物削減、資源循環、長寿命化、修理・改造対応、移設対応など、製品や設備には「導入時の性能」だけでなく、「どれだけ長く、無駄なく使い続けられるか」が求められています。
無響室、防音室、無響箱、吸音材も例外ではありません。
音響性能を確保するためには、遮音材、吸音材、構造材、扉、床、換気、配線など、さまざまな材料と構造が必要です。だからこそ、必要な性能を満たしながら、材料を無駄にせず、移設・改造・再利用・メンテナンスができる設計にすることが重要です。
ソノーラ製品は、鉄を主体とした遮音構造、端材まで活用する吸音材設計、移設・改造可能な組立式構造、自社工場による製造・品質管理を通じて、長く使い続けられる音響空間を目指しています。
鉄を使うことは、実はサステナブルである
防音室や無響室では、高い遮音性能を得るために、質量のある遮音構造が必要になります。
その代表的な材料が鉄です。
鉄は重量があり、遮音性能を確保しやすい材料である一方、回収・再資源化しやすい材料でもあります。防音室や無響室のように長期間使用する設備では、鉄の耐久性、加工性、再利用性は大きな利点になります。
JFEグループでは、鉄が持つサステナブルな価値を伝える表現として「サス鉄ナブル!」という言葉を用いています。JFEホールディングス株式会社の特設サイトでは、鉄を「つくる」「つかう」「リサイクルする」という観点から、鉄のサステナビリティが紹介されています。
※「サス鉄ナブル」は、JFEホールディングス株式会社の登録商標です。本記事では、同社の取り組み・表現を紹介する目的で記載しています。
ソノーラの組立式無響室・組立式防音室も、鋼製遮音パネルとフレームを基本構造としています。これは単に遮音性能を確保するためだけではありません。鉄を主体とした構造にすることで、長寿命化、移設・改造対応、部材単位でのメンテナンス、そして将来的な資源循環につなげやすくなります。
| 観点 | サステナブルなメリット |
|---|---|
| 長寿命 | 高い剛性・耐久性により長期間使用しやすい |
| 遮音性能 | 質量則を活かした遮音設計がしやすい |
| メンテナンス性 | パネル単位で点検・交換・改造しやすい |
| 移設性 | 解体・再組立が可能な構成にしやすい |
| 資源循環 | 使用後も金属資源として再利用しやすい |
「鉄を使う=環境負荷が高い」と単純に考えるのではなく、長く使えること、再利用できること、性能を維持しやすいことまで含めて考える必要があります。
短期間で壊れる軽量設備を何度も作り替えるより、必要な性能を満たす設備を長期間使い、必要に応じて移設・改造しながら運用する方が、結果として資源の無駄を抑えられる場合があります。
吸音材は端材まで活用する
無響室や防音室の内装には、吸音材が欠かせません。
吸音材は、室内反射を抑え、測定環境や作業環境を整えるための重要な材料です。一方で、室寸法、開口部、扉、照明、換気、配線、設備取り合いに合わせて施工するため、製造・加工時に端材が発生しやすい材料でもあります。
ソノーラでは、吸音材を単に「切って貼る材料」として扱うのではなく、端材まで有効活用することを重視しています。
たとえば、吸音板、吸音楔、吸音パイプ、局所吸音部材など、用途に応じて形状を工夫することで、材料ロスを抑えながら吸音性能を確保します。
| 観点 | 効果 |
|---|---|
| 廃棄物削減 | 吸音材の廃棄量を抑えられる |
| コスト低減 | 材料歩留まりを改善できる |
| 設計自由度 | 小型部材や局所吸音材として再利用できる |
| 性能最適化 | 必要な場所に必要な吸音を追加しやすい |
| 環境対応 | 材料を最後まで使い切る設計思想につながる |
サステナビリティは、特別な新素材を使うことだけではありません。
既にある材料を無駄なく使い、端材まで設計に組み込むことも、非常に実務的なサステナブル設計です。
組立式構造だから、移設・改造できる
無響室や防音室は、一度設置したら終わりではありません。
企業活動では、製品開発テーマの変更、測定対象の大型化、工場レイアウトの変更、拠点移転、海外展開、設備更新などが起こります。そのたびに無響室や防音室をすべて解体・廃棄して新設するのでは、コスト面でも環境面でも大きな負担になります。
そこで重要になるのが、組立式構造です。
ソノーラの組立式無響室・組立式防音室は、鋼製遮音パネルとフレームを基本としたモジュール構造です。必要に応じて解体、移設、再組立、寸法変更、開口部追加、吸音仕様変更などを検討できます。
| 変化 | 対応例 |
|---|---|
| 測定対象が大きくなった | 室寸法の拡張・一部改造を検討 |
| 測定方法が変わった | 吸音仕様、床仕様、開口部を変更 |
| 工場レイアウトが変わった | 解体して別場所へ移設 |
| 別拠点で使いたい | 分解・搬送・再組立 |
| 設備を更新したい | 既存パネルや部材の一部再利用 |
| 空調・配線を追加したい | ユーティリティ部の改造を検討 |
サステナブルな設備とは、単に「環境に優しい材料を使っている設備」ではありません。
事業環境が変わっても、壊さず、捨てず、使い続けられる設備です。
改造できることは、設備寿命を延ばすこと
防音室や無響室では、導入後に次のような変更が必要になることがあります。
- 測定対象が変わったため、開口部を追加したい
- 搬入性を改善するため、扉を変更したい
- 吸音性能を調整したい
- 空調や換気を追加したい
- ケーブル・配管貫通部を増やしたい
- 室内レイアウトを変更したい
- 既存設備を別の場所へ移したい
このとき、改造できない構造であれば、設備全体を作り直す必要があります。
一方、パネル構造・モジュール構造であれば、必要な部分だけを改造し、既存部材を活かしながら機能を更新できます。
音響設備は、建築物と生産設備の中間にあるような存在です。
建築的な安定性が必要でありながら、生産設備のように運用変更にも対応しなければなりません。
だからこそ、改造できること、移設できること、メンテナンスできることは、設備寿命を延ばすための重要な性能です。
塗装しないという選択も、サステナブル設計のひとつ
防音室や無響室では、外観仕上げとして塗装を行うことがあります。
一方で、塗装には、塗料やシンナーの調達、塗装工程、乾燥時間、溶剤管理、補修、再塗装などの負担も伴います。
用途や設置環境によって塗装が必要な場合はありますが、すべての防音室・無響室に必ず塗装が必要とは限りません。
たとえば、溶融亜鉛めっき鋼板や表面処理鋼板を活用し、意匠性と耐久性を両立できる場合には、塗装工程を省くことも選択肢になります。
| 観点 | メリット |
|---|---|
| 調達安定性 | 塗料・シンナーの価格変動や納期影響を受けにくい |
| 工程短縮 | 塗装・乾燥・補修工程を削減できる |
| 環境負荷低減 | 溶剤使用量や塗装廃棄物を抑えやすい |
| メンテナンス性 | 傷や塗膜劣化への対応を簡素化しやすい |
| コスト安定性 | 原材料市況の影響を受けにくい設計にしやすい |
これは「塗装をしない方が必ず正しい」という話ではありません。
重要なのは、性能・耐久性・意匠・コスト・調達リスクを比較し、必要な場所に必要な仕上げを選ぶことです。
自社工場でつくるから、材料を管理しやすい
サステナブルな製品づくりには、設計だけでなく、製造体制も重要です。
ソノーラは、自社工場で無響室、防音室、無響箱、遮音パネル、吸音材などを製造しています。
自社工場で製造することは、品質面だけでなく、資源管理の面でも意味があります。
- 鋼材の加工寸法を最適化しやすい
- 吸音材の端材を管理・再利用しやすい
- 標準部材化により製造ロスを抑えやすい
- 仮組立・検査により現地での手戻りを減らしやすい
- 改造・移設時の部材互換性を考慮しやすい
高精度な加工は、音響性能だけでなく、施工時の調整ロスや再加工ロスを減らすことにもつながります。
音響性能保証は、作り直しを減らすためのサステナビリティでもある
サステナブルな設備において重要なのは、「長く使えること」だけではありません。
最初から必要な性能を満たし、手戻りや追加工事を減らすことも重要です。
性能不足による追加工事、部材の交換、再施工、再輸送、再測定が発生すれば、その分だけ材料・エネルギー・人手・時間が必要になります。
ソノーラでは、音響性能を重視し、目的に応じた遮音・吸音設計を行います。納入後の性能確認や必要に応じた調整対応も、無駄な作り直しを減らすために重要なプロセスです。
最初から目的に合った性能で設計し、納入後に測定で確認することは、設備としての信頼性だけでなく、サステナビリティの観点からも重要です。
ソノーラが考える「究極のサステナブル」とは
ソノーラにとってのサステナブルとは、単に「環境に良い」と言うことではありません。
音響性能を確保しながら、長く使い続けられること。
事業環境が変わっても、移設・改造して使い続けられること。
材料を無駄にせず、端材まで活用すること。
自社工場で品質と材料を管理すること。
必要な性能を確保し、手戻りを減らすこと。
そして、使い終わった後も資源として循環しやすい構造にすること。
これらを総合した考え方が、ソノーラのサステナブル設計です。
| ソノーラの考え方 | サステナブルな価値 |
|---|---|
| 鋼製パネル構造 | 長寿命・高耐久・資源循環 |
| 吸音材端材の活用 | 廃棄物削減・材料歩留まり向上 |
| 組立式構造 | 移設・再組立・再利用 |
| 改造対応 | 設備寿命の延長 |
| 塗装レス設計の選択肢 | 調達リスク・工程・環境負荷の低減 |
| 自社工場製造 | 品質管理・材料管理・ロス低減 |
| 音響性能の確認 | 手戻り・追加工事の削減 |
「一度つくって終わり」ではなく、使い続ける、直す、移す、変える、再利用する。
この考え方こそが、ソノーラ製品のサステナビリティです。
まとめ
無響室、防音室、無響箱、吸音材は、音響性能を実現するために材料と構造を必要とする設備です。
だからこそ、どの材料を使うか、どのように製造するか、どれだけ長く使えるか、移設や改造ができるか、廃棄をどれだけ減らせるかが重要になります。
ソノーラ製品は、鋼製パネル構造、端材まで活用する吸音材設計、移設・改造可能な組立式構造、自社工場での製造、音響性能を重視した設計を通じて、長く使い続けられる音響空間を提供します。
サステナブルな音響設備とは、単に環境負荷の低い材料を使うことではありません。
必要な性能を満たし、事業の変化に合わせて使い続けられることです。
ソノーラは、これからも音響性能とサステナビリティを両立する製品づくりを進めていきます。
- << 塗らない、という選択
技術情報 新着記事
-

2026.06.09
ソノーラ製品は究極のサステナブル -

2026.05.28
塗らない、という選択 -

2026.05.22
建設業許可なしで500万円以上の工事を請け負ったら? -

2026.05.18
なぜ防音室や無響室の内装吸音材は不燃認定品である必要があるのか -

2026.05.13
ケーブルの形状に合わせて密閉する ― EPDMゴムによる遮音 -

2026.04.20
建築音響の測定精度は、測定器ではなく測定空間で決まる -

2026.04.15
音響拡散体は必要? -

2026.04.10
ソノーラ診療所 ― 無響室科 -

2026.04.05
深海ライラができるまで -

2026.03.31
デニムとダウンは“遮音”と“吸音”だった
SHOW ROOMソノーラ・ショールームのご案内
無響室・防音室メーカーであるソノーラテクノロジーでは、東京、静岡、愛知、兵庫、福岡を拠点に、全国対応が可能です。音響測定・調査・診断~設計製造・施工・保証迄の自社一貫体制です。また御殿場市の「富士山テクニカルセンター」には無響室・防音室のショールームがあります。実際に測定器を使用した状態で、当社製品の高い性能を確認いただきながら、独特の無響空間を体感することができます。またショールームの他に、当社紹介の映像、工場の見学も合わせて実施しております。国内にて無響室を無料開放している機関はほとんどありません。製品の購入を検討されている方、当社へ興味をお持ちの方、 一般の方、メディアの方など業務外での御利用も可能です。是非お越し下さい。
※現在、一時的に一般個人の方の見学予約を中止させて頂いております。御了承の程お願い致します。
〒412-0046 静岡県御殿場市保土沢1157-332 東名高速道路 御殿場ICより約15分
TEL 03-6805-8988 / eFAX 03-6740-7875(全支店共通)
CONTACTお問い合わせ・パンフレット請求
ソノーラテクノロジーの商品に関するお問い合わせやご相談は お問い合わせボタンよりお気軽にご連絡ください。 資料を郵送でご希望の方はパンフレット請求ボタンよりご連絡ください。





