技術情報
間違った防音「壁一面だけの防音」
2020/11/13
- 無響室・防音室のソノーラ
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- 間違った防音「壁一面だけの防音」
マンションで隣室の住民からの騒音を防ぎたい場合、どのような対策をしますか?
「その場合、隣室に面した壁だけを防音すれば良い」とお考えの方もいると思います。
ですが、これだけでは全く意味がないケースがあります。
その理由を記載します。
(1) 床や天井、天井裏、サッシや配管・・騒音が伝わる経路は壁だけではないです。
壁だけ強化しても、他の部分を伝わって音が聴こえてしまえば意味がありません。床壁天井は全て繋がっています。音は回り込んだり、振動として伝わったり、弱い部分から漏れたり・・どのような騒音がどのような経路で聴こえてくるのかを把握出来ていない状態で、やみくもに防音をしても、お金の無駄になってしまいます。
(2) 隣室から透過してくる音は低周波~中周波数の音であることが多いです。簡単に防音は出来ません。
マンションはある程度きちんとした構造で出来ていますので、高周波音はある程度防げているはずです。それでも騒音問題になってしまうのであれば、余程の音圧レベルか、中~低周波域の騒音であることが多いです。中~低周波域の遮音は簡単ではありません。ネット通販で売っているような簡易的なものでは難しいでしょう。
※もちろん壁一面だけの防音でも効果があるケースもあります。ですが、それは「この場合は壁一面だけ防音すれば大丈夫だ」という明確な理由がないといけません。
防音は簡単ではありません。まずは、騒音調査、測定から始めましょう。無償で調査・測定を行っている会社もあります。ですが、騒音問題の解決には騒音が発生しなければ良いわけで、被害者側がお金をかけて防音をする必要はないと思います。
まずは管理者等に相談しましょう。(度を越えた苦情は避けるべきですが)
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