納入実績

【某映像機器メーカー様向け】音響評価用 組立式無響室 Sタイプ(約3.5m角・全無響室)

組立式無響室

某映像機器メーカー様に、外寸約3.5m角の組立式無響室 Sタイプを納入しました。

本設備は、製品から発生する音や製品が再生する音を、周囲の騒音や室内反射音の影響を抑えた環境で評価するための全無響室です。

壁・天井・床の全面にAS吸音クサビ BFW250を配置し、クサビ先端間で約2,800×2,800mmの測定空間を確保しています。換気用の給排気サイレンサや、非常照明・非常放送スピーカなど防災設備の取付ベースも備えています。

納入設備概要

項目仕様
納入先某映像機器メーカー様
設備名称組立式無響室 Sタイプ
室形式床・壁・天井を吸音処理した全無響室
主な用途製品の音響評価
設置形態屋内設置・床付き組立式(防振ゴム支持)

外形寸法

項目寸法
外寸約 W3,500 × D3,500 × H2,900 mm
クサビ先端間寸法(平面)約 W2,800 × D2,800 mm
室内有効高さ約 1,950 mm(グレーチング上面から天井クサビ先端まで)
防音ドア片開き W1,000 × H1,950 mm

同じSタイプでも、サイコム様向け(約2m角)より一回り大きい約3.5m角の構成です。測定対象の大きさや測定距離、設置場所に合わせて外寸を設計しています。

壁・天井の構造

外装

  • 鋼製遮音パネル
  • 壁面:ZAM素地仕上げ

内装

  • AS吸音クサビ BFW250

鋼製遮音パネルで外部騒音の侵入を抑え、室内側のAS吸音クサビで測定対象から出た音の反射を低減します。

クサビは壁面ごとに向きを変えて配置し、柱や開口部のまわりには寸法を合わせた異形のクサビを製作して、吸音面が途切れないように納めています。

防音ドアの吸音処理

防音ドアの内側にも、室内の壁面と同様に吸音クサビを配置しています。扉部分は反射面になりやすいため、扉を閉じたときに壁面と同じ吸音条件になるよう、扉の内寸に合わせてクサビを割り付けました。

扉は4か所の蝶番で支持し、締付式のハンドルで閉じて気密を確保します。

床構造

床面は、下から次の構造で構成しています。

  • 防振ゴム t20(64か所)
  • 鋼製遮音パネル
  • AS吸音クサビ BFW250
  • ターポスクリーン
  • グレーチング(焼付塗装・シルバー)

吸音クサビの上に歩行可能なグレーチングを設けることで、床面からの反射を抑えながら、測定者の入室や測定対象の設置が可能です。壁・天井だけでなく床面にも吸音クサビを配置しているため、6面吸音構造の全無響室となっています。

室全体は64か所の防振ゴムで支持し、建物の床から伝わる振動が測定に入り込むのを抑えています。

主な付帯設備

  • LED照明(1,520 lm相当)×4台
  • マイクロフォン吊りフック ×5台+測定用 ×1台
  • 100Vコンセント 2PE ×1箇所
  • ユーティリティパイプ 70 ×2箇所(遮音カバー付)
  • 給気サイレンサ ×1台
  • 排気サイレンサ ×1台
  • 排気ファン ×1台
  • 「使用中」表示灯(LEDタイプ)×1台
  • 照明・排気ファン用スイッチ
  • 分電盤
  • 出入口用ステップ
  • 自動火災報知設備用 配線開口・取付ベース
  • 非常照明用 配線
  • 非常放送スピーカ用 配線開口・取付ベース
  • ネットワークカメラ用 配線開口・取付ベース(室内確認用)
  • 防振ゴム t20 ×64台

測定機器や試験対象へ電源・信号線を接続できるよう、遮音カバー付きのユーティリティパイプを2箇所に設けています。

測定時の換気には、給気側と排気側にサイレンサを設置して対応しています。換気経路から音が出入りしないよう、給排気の開口部も遮音・消音処理した構造です。

また、建物側の防災設備と連携できるよう、自動火災報知設備・非常照明・非常放送スピーカの取付ベースや配線経路をあらかじめ用意しました。室外から室内の様子を確認できるネットワークカメラ用のベースも設けています。

遮音量保証値

JIS A 1417:2000に基づく遮音量保証値を設定しています。

周波数125 Hz250 Hz500 Hz1 kHz2 kHz4 kHz8 kHz
遮音量35 dB41 dB45 dB51 dB55 dB57 dB56 dB

※63 Hzは参考値 28 dBです。

完成後の性能試験で保証値に達しなかった場合は、保証値を達成するまで二次的な対策を無償で実施します。

本設備のポイント

  • 某映像機器メーカー様向けの専用設計
  • 約3.5m角、クサビ先端間 約2,800×2,800mmの測定空間
  • 壁・天井・床を吸音処理した全無響室構造
  • AS吸音クサビ BFW250を全面に配置
  • 防音ドア内側にも吸音処理を実施
  • 防振ゴム64台で室全体を支持
  • 給排気サイレンサによる換気騒音対策
  • 自火報・非常照明・非常放送スピーカ・ネットワークカメラの取付に対応
  • 遮音カバー付きユーティリティパイプを2箇所に装備
  • 組立式のため、将来的な解体・移設にも対応可能

ソノーラテクノロジーでは、測定対象、必要な遮音性能、測定距離、設置可能寸法などに応じて、無響室の仕様を個別に設計しています。

映像機器、家電製品、電子機器、精密機器などの動作音測定や音質評価、異音検査のための測定環境をご検討の際は、お気軽にご相談ください。

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よくあるご質問

Q. 無響室に換気設備は必要ですか?

A. 人が入って測定する無響室では、換気設備を設けるのが一般的です。ただし換気口は音の通り道になるため、給気側・排気側にサイレンサを設けて、外部騒音の侵入と室内音の漏れを抑えます。本設備も給排気サイレンサと排気ファンを備えています。

Q. 無響室の中に火災報知器や非常照明を付けられますか?

A. 付けられます。本設備では、自動火災報知設備・非常照明・非常放送スピーカの取付ベースと配線経路を用意し、機器本体は建物側の設備に合わせて別途手配する形としました。必要な設備は設置場所の条件によって異なるため、計画段階でご相談ください。

Q. Sタイプの大きさは選べますか?

A. 設置場所や測定対象に合わせて外寸を設計します。同じSタイプでも、約2m角の事例から本件の約3.5m角まで納入実績があります。

Q. 遮音量保証値とは何ですか?

A. 無響室の外と中の音圧レベル差について、周波数ごとに保証する値です。本設備では、JIS A 1417:2000(建築物の空気音遮断性能の測定方法)に基づく値を設定しています。完成後の性能試験で保証値に届かない場合は、達成するまで無償で対策を行います。

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