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無響室ってどれだけ静かなの?
2020/12/30
- 無響室・防音室のソノーラ
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- 無響室ってどれだけ静かなの?
無響室の中は、非常に静かな空間です。個人差はありますが、人が入室後すぐに耳鳴りがしてきます。
また、静かすぎて、毎日無響室内で作業をしていた開発担当者がノイローゼになったという話も聞きます。
無響室内がどれだけ静かなのかということについて、様々な逸話があります。その中でも有名なのが、米国の音楽家ジョン・ケージによる「4分33秒」のエピソードです。
- 作曲家ジョン・ケージは「4分33秒」という曲を作曲しました。この曲は4分33秒間無音という特異な曲です。ジョン・ケージは無響室の中でインスピレーションを得て作曲したといわれています。
- 類似した話で、フジテレビ系TVドラマ「世にも奇妙な物語」では、あるピアニストが無響室の中に静寂を求め入室したが、自身の心臓音が聴こえ自殺したという物語もあります。
無響室は恐ろしい?
他には、某遊園地から、暗闇の中で無響室と残響室(音が響く部屋)を行き来させ、視覚と聴覚を混乱させるというアトラクションを作りたいという話が当社にありました。
このように、無響室は、静かすぎる空間ゆえに人体に影響を及ぼすという恐ろしい話がありますが、実際にはどうでしょうか?
これらの噂を検証すべく、当社の無響室を使用し、Youtuber「へきちゃん☆トラちゃん」「きょんくま」「水溜まりボンド」が無響室を体験した動画がありますので、御時間のある方は是非御覧下さい。
- へきちゃん☆トラちゃん:【ガチ検証】完全無音の部屋に45分以上いると発狂するって本当?【無響室】
- きょんくま:【24時間】声が吸収される”無響室”で24時間生活は可能なのか??1/2 【24Hours Survive】Challenge staying at “ANECHOIC ROOM”
- 水溜まりボンド:【検証】自分の血流音まで聞こえる無響室に45分いると精神崩壊するらしい…
最初にも記載しましたが、感じ方には個人差はあります。当社工場作業者は、無響室内は静かで快適とのことで、よく昼寝をしていました。無響室は、人間の生活環境ではなかなか体験出来る環境ではありませんが、万人にとって必ずしも恐ろしい物ではないと言えます。
なぜ静かなのか?
無響室はなぜこのように静かな環境なのでしょうか?無響室は、遮音材により部屋に入ってくる音を跳ね返し、吸音材により部屋からの音を跳ね返さないものです。このように高いレベルの「遮音」と「吸音」の機能を持つ部屋です。表現として適切ではありませんが、無響室の外の音を完全遮断することで静かな環境となり、中の音を完全吸収することで異空間のような体験をすることがあります。
無響室を静かにする理由?
この部屋の中で、自動車や家電製品などの音を測定しますが、イメージがわきにくい方もいらっしゃると思いますが、人に例えれば、ボーカルレコーディングブースです。
歌手は、自身の歌声をボーカルブースで録音したりします。その際に、ボーカルブースの外の騒音がボーカルブース内に入ってきてしまうと、ボーカルの歌声を邪魔してしまい正確な録音が出来ません。
また、ボーカルブース内の環境は、歌声の反響を防ぐために、ある程度の吸音がされています。
お風呂場など吸音面がほとんどない環境で歌うと、音が反響してしまいエコーの効果が掛かったような状態となります。
このようなエフェクトは録音後に機械的に歌声に足すことはありますが、歌声のデータ自体は、反響のない極力純粋な音を録ります。これは、自動車や家電製品でも同じことです。
外部の騒音が入ってこないようにするのはもちろんですが、測定したい音が反響してしまうと、その音そのものではなくなってしまいますので、音を吸収する必要があります。
無響室内に三角形の吸音クサビが施工されている、厚く重い壁や天井、金庫のようなドアが無響室に設計されているのはそのためです。
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